「読み聞かせを始めたいけど、まずは何の本からはじめたらいい?」
今回はそんな読み聞かせ初心者の方に、15年間3人の子どもたちに読み聞かせを続けてきた私が「赤ちゃんの時この本に出合ってよかったなぁ」と心から思える絵本を紹介したいと思います。
私自身の経験から選んでいるので、巷にあふれている選書とはだいぶ違う部分もあると思いますが、誰かの絵本選びの参考になれば幸いです。
いないいないばあ
なんと、初版は1967年という昔から語り継がれる赤ちゃん向けの名作絵本です。
どこでもかしこでも紹介されているので、あえてここで載せなくてもいいか…とは一瞬考えました。
でも、長女のときからずっと読み聞かせを続けてきて、期待を裏切らない名作だ!と自信をもって言えるので、やっぱり載せました。
赤ちゃんの目が見えるようになってきて、まだ寝がえりはできないけど周りのものに興味が出てきたみたい…そんなタイミングで読み始めるといいと思います。
我が家では、4か月頃から読んでいました。
今まで自分の目の前に見えていたものが急に消える。「あれ?!」って思っているうちにまた現れる。その不思議。
それって、赤ちゃんにとっては本当に面白くて仕方ないみたいです。
赤ちゃんが興味深そうに絵本をのぞき込んでくれる、この感動をぜひ新米ママさんに味わってもらいたい~!!とうずうずしてしまいます。
「何か1冊買おうかな」って迷ったら、これだけはぜひ!とオススメしたい。
だるまさんが
この絵本は、私の救世主です。
以前書いたブログ「読み聞かせをしても子どもが聞かない!原因と対処法」という記事の中でも少し触れたのですが、私はとある失敗から、まだ0歳だった次女を絵本大嫌いな子どもにしてしまったのです。
絵本を見せると「ぷいっ」と顔をそむけてしまう。
絵本を読もうとすると手で払いのける。
そんな赤ちゃんだった次女が、この絵本をきっかけにどんどん本好きになっていきました。
4か月から絵本を読み聞かせてきた長女と違って、次女がやっと絵本に興味を持ってくれたのはもう1歳ぐらいだったと記憶しています。
インパクトとユーモアにあふれただるまさんの絵と、ページをめくるたびおもわず「くすっ」と笑ってしまう意外な展開。
ラストのページでは赤ちゃんもママも「にこっ」となってしまいます。
「そろそろ赤ちゃん絵本は断捨離するか」とお片付けをしていても、どうしても捨てきれない思い出の1冊です。
ごあいさつあそび
初めてのしかけ絵本にはこれ!
ページを縦向きでめくっていくのですが、上のページに動物の上半身、下のページに動物の下半身が描かれているような状態で、「よく考えたなぁ!」なんて感心していまいます。
いろいろな動物さんがまるで「ぺこりっ」とおじぎをしているかのように次々とごあいさつしてくれる様子が楽しい。
動物さんの豊かな表情とはっきりした色使いも赤ちゃんが興味を持ちやすいポイントなのかなと思います。
我が家は長女の出産祝いにもらい、6歳年下の末っ子までしっかり読み聞かせたので破れて継ぎはぎだらけですが、みんな大好きな絵本でした。
きゅっきゅっきゅっ
おすわりができるようになって、離乳食を始めたくらいの赤ちゃんにぜひ読んでもらいたいのがこの絵本です。
赤ちゃんを育てていて、離乳食の時期って大変なんですよね。
おっぱいかミルクも飲ませるのに、食べるものも他の家族とは別に作る必要があって。
一生懸命作ったのに全然食べてくれない、投げる、床にこぼす、べたべたに汚す。
「あぁ!!もうっ!!」って投げ出したくなりますよね。ほんと。
これは、そんなママにこそ優しい絵本かもしれません。
動物たちがなにかを食べている。そして必ず、こぼして、汚す。
それを見ていた赤ちゃんが、「ふいてあげるね」と優しくふいてあげるのです。
そして最後は自分も…という展開。
これを読むと「あぁ、そんなにイライラしなくてもいいか」という気持ちになれます。
4冊セットのうちの1冊なのですが、他の3冊も全部いいです!セットで出産祝いにも喜ばれる本だと思います。
おひさまあはは
赤ちゃんがなにより好きなもの。
それはたぶん、パパやママの笑顔だと思います。
この本が赤ちゃんへの読み聞かせにオススメなのは、 「読み手がいやでも笑顔になってしまうから」
ページをめくってもめくっても、読むセリフは「あははっ」という笑い声ばかり。
これ、不思議でもなんでもないんですけど、絶対怒った顔では読めませんよ。試しにやってみてください!
試しに、真顔でも挑戦してみてほしいですね。
「あははっ」のセリフに感情がこもってしまうので、棒読みとか、真顔とか、できません。
我が家では、パパがこの本をすごく気に入っていました。
赤ちゃんとどうやって関わっていいか分からない新米パパでも、この本を読むと赤ちゃんを笑わせられるからでしょうね。
赤ちゃんを10か月お腹に抱えて、産みの苦しみに耐えて、母乳も与えるママと違って、パパは赤ちゃんが小さいうちはとまどうばかり。
「この本を読むのはパパの役目」とばかりに、よく読んであげていました。
パパの育児参加へのきっかけに、ぜひ。
ママだいすき
誰もが1度は聞いたであろう童謡「ぞうさん」の作詞でも知られる、「まど・みちお」さんの絵本です。
もうタイトルがね、いいですよね(笑)
べつに刷り込みとかじゃないけど。うん。
それに、作画を担当された「ましませつこ」さんの絵がまたあたたかくて優しい、明るい気持ちにさせてくれる絵なのです。
ページをめくるごとに、いろいろな動物たちの、ママと子どもの濃密なふれあいの時間が描かれています。
言葉はごく短いけれど、絵の力と合わさることで「これぞプロが作った絵本の醍醐味!」と思わせてくれます。
ちなみに、パパが読むときは勝手に「パパ大好き」に変えて読んでいましたね。
刷り込みとかじゃないと思う。…たぶん。
じゃあじゃあびりびり
0歳児はまだ視力が弱い一方で聴覚が発達しており、お腹の中にいる頃から周りの声をよく聞いている、という話を聞いたことがないでしょうか?
マタニティの頃「胎教」といって、お腹の中の赤ちゃんに歌や音楽を聞かせることがありますが、それもこの「聴覚が発達している」という特性からですね。
そんな0歳児には「耳に心地よく響く繰り返しのリズム」や「オノマトペ」が使われている絵本がぴったり。
その中でも特におすすめの1冊が、まついのりこさんの『じゃあじゃあびりびり』です。
まだ目の前がぼんやりとしか見えない赤ちゃんの目にも飛び込んできやすい、はっきりとした原色の色使い。
好奇心旺盛な赤ちゃんが自分で手に取るのにもちょうどよいサイズ感。
なめたり、投げたり、かじったりしがちな赤ちゃんとの毎日に耐えられる(?)分厚い紙が採用されたこの絵本は、私も本当によく読みました。
そしてこの本のいいところは、何度か読むうちに1~2歳ぐらいの小さい子でもすぐ覚えてしまうところです。
つまり、「お兄ちゃん、お姉ちゃんになったばかり」の兄弟児に「赤ちゃんに絵本を読んであげて」と頼みやすいのです。
赤ちゃんとの関係にとまどう「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」が、生まれたばかりの下の子をかわいがるきっかけになってくれたら素敵ですね。
まとめ
今回は、初めての読み聞かせにもオススメの0歳向け絵本を7冊厳選してご紹介しました。
まだまだ紹介しきれなかったオススメの本がたくさんありますが、それはまたの機会に。
①いないいないばあ
②だるまさんが
③ごあいさつあそび
④きゅっきゅっきゅっ
⑤おひさまあはは
⑥ママだいすき
⑦じゃあじゃあびりびり
家事・育児に休みはないし、1人目の赤ちゃんならなおのこととまどうことの連続です。
そんな中、「絵本が助けてくれた」と思う場面は本当にたくさんありました。
大変な毎日の中でも「子育てって楽しい!」と思えるパパ・ママが増えるように、これからも絵本の情報を発信していきます。
「うちはこんな絵本にはまってたよ!」というオススメも、教えてもらえると喜びます。
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